ことりのついばみ

超進学校で不登校となり底辺高校へ転学した田舎のJK(笑)が日々の呟きや好きな音楽、小説、料理etc……について語ります!

好きな本紹介①『かにみそ』

眠れないので、今回は以前からずっと言っていた好きな本の紹介をしたいと思います!
まず始めに本を紹介するにあたって、少し注意事項を……

①私の紹介する小説は大抵、世間一般の女子高生が読む物ではありません。(余り恋愛小説などは好きではないので。)読書が嫌いな方でも読みたくなるようなレビューを書こうと心がけますが「つまらん(`Δ´)」と思ったらごめんなさい🙏

②オタクなので、好きな作品に対してやたら考察を重ねます(もはや妄想レベル)笑
私の紹介した本を読んだ事ある方がいたとしたら
(多分いない)多少の解釈の違いは一読者の感想として見逃してください😅😅🙇

③今まで読んだ本の中から好きな本を選ぶと大分前に読んだ本ばかりなので作中のセリフなど多少間違えるかもしれないです(´・ω・`)
ごめんなさい🙏

注意事項ばかりになりましたが、今回の本を紹介して行きたいと思います(*´▽`*)
今回紹介する本は……

蔵狩 聡さんの『かにみそ』です。

かにみそ (角川ホラー文庫)

かにみそ (角川ホラー文庫)

可愛らしい表紙ですねぇ☺💕
私がこの本を手に取った理由はタイトルと表紙のイラストです。表紙を見る限りではサラリーマンの男性とペットの蟹とのほのぼのストーリーに思えます。
しかし、この本の帯には
「第20回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作品」と
書いてありました。
私はそれまで「ホラー小説」というジャンルを読んだ事が無かったので、この小説の表紙と帯のギャップに惹かれ購入しました。
実はこの本、表題作以外にもう1話『百合の火葬』
と言うお話も入っていましたが、そちらはとても複雑で解釈に悩んだので今回はこの話のみを紹介します。

軽くあらすじ
無気力に毎日を過ごす20代ニート実家住みの主人公(男)はある日海岸で小さな蟹と出会い、家で飼う事に決める。蟹は家にある食べ物を何でも食べ、
全て栄養のみを吸い出して肉団子の様な塊にしてしまう。蟹はどんどん大きくなり、知能まで発達したのか新聞やテレビから言葉を覚えやがて主人公と会話出来るまでになる。蟹と会話出来る事が嬉しい主人公は蟹の食料の為に仕事を始め、職場で彼女も出来るが些細な事がきっかけで言い争いの末、彼女を殺してしまう。彼女の死体の始末に困った主人公は蟹を呼び出し……

と、いう感じですね。
ホラーと言ってもグロテスクな描写が少しあるだけだったので、ホラーが苦手な方でも大丈夫ですよ
d(≧▽≦*)
何を言ってもネタバレになりそうなので……
私の個人的な燃え(萌え)ポイントを
○蟹の可愛さ
読んでいて何回思った事か………( -᷄ ω -᷅ )
蟹が、かわいい!かわいいです。とにかく。
蟹にとっては主人公が唯一の友人で蟹にとって主人公が全てなんです。利用されようと、怪我しようといいんです。それでも友達だから……

○蟹と主人公との複雑な関係
最初は蟹を完全にペットとして見ていた(飽きたら捨てればいい)と思っていた最低な主人公ですが、
蟹が喋り始めた辺りから蟹を1人(一匹?)の友人として見る様になっています。また、物語が進むにつれて2人の関係は恋人らしくなったり、親子の様になったり、読者から見ると常に変化しているのです。

○主人公の心境変化
↑でも書いた通り主人公は1人殺してます。
でも殺した直後は彼女の冷たくなって行く肉体についての描写ばかりで主人公は何にも後悔も悲しみもないんです。しかし、物語が進むにつれて主人公の心境に変化があります。

○分かっていたけど……絶対泣くエンディング😭
物語が終わりに近づくにつれて読者はエンディングをある程度は予想できると思います。途中の蟹のセリフから推測すると蟹は自分がどうなるのか全て知っていたと思います。それでも、それでも私は最後のシーンで自分が主人公だったら……と想像して泣いてしまいました。

個人的な評価
ワクワク度 ★★☆☆☆
キュンキュン度★★★★★
ドキドキ度 ★★★★☆
総合 ★★★★★
蟹の可愛さにキュンキュンしたので星5で!
ドキドキはちょっと嫌なドキドキでした笑
総合で見るととても完成度の高い作品だったので
星5です。多分無理でしょうけど映画化したらきっと素敵だと思います(*´▽`*)(出来てもR15)

最後に↑で言っていた蟹の一言を
『生きる事は、食べる事だよ』

長くなりましたが、これで終わります!
ここまで読んでいただきありがとうございました💕